最近、エスノグラフィの大切さを再度認識をすることがある。
自分とは異なる立場の相手の考えや思いを想像して理解し、たとえ相手の考えに同意できなくても、いったん「自分事」として受け止め共感する能力をエンパシーと言います。
今はVUCA(ブーカ)の時代と言われる不確実な世の中に、他者の理解・共感を育む一番重要なスキルがエスノグラフィだと思うからなのです。
エスノグラフィとは、簡単に言うとあるコミュニティーに長期的に準メンバーとなって、その生活に入り込み暗黙の価値観に共感・理解する文化人類学的な調査技法のことだ。
それに対して、最近よく行われる行動観察は、観察対象から見られていることは分かっているが、仲間だとは思われていないため、本当のことは分かりづらい。
「何か困ったことはありますか?」と聞いても、人は大抵のことはトレーニングで克服しているものだ。
しかし、現在の企業活動の中で、長期的な参与観察(準メンバーになって一緒のことをやる)は、なかなか難しいのが現状だ。
それを短期間で行うのを「応用エスノグラフィ」とか「ラピッド・エスノグラフィ」と言う。
また、最初はアマゾンの原住民の部落や開国直後の日本や朝鮮等での参与観察などから始まったこの学問であるが。
1950年代から、都市エスノグラフィというスラム街での参与観察がアメリカのシカゴ大学で始まる。
2014年の夏に、この都市エスノグラフィの研究のために、フィリピンにやって来た。
すぐには準メンバーにはなれないが、ここで見聞きしたことを、他の国タイやカンボジアでも比較して、概念化する作業を行う。
更に深める場合は、似たような環境で、もう少し通い易く安全な場所(台湾など)で、参与観察まで行う。
まあ、今回はスラムといってもマニラのトンド地区 は、最初タクシーで回ったが、住民の目つきがヤバく。。
もう少しソフトな場所に変更。w
それでも、特別犯罪にフォーカスした調査では無かったので、充分目的は達せた。
7年前の体験だったが、今このコロナ禍で彼らはどうしているのだろうか。
◇新型コロナウイルス:フィリピン、人口過密のスラム街での感染拡大
https://www.msf.or.jp/news/detail/headline/phl20210128mn.html
◇2014年夏フィリピン親子旅行アーカイブ
8月10日(日):セブ島へ向かう
8月10日(日):おっかなびっくり夜の街に出る
8月11日(月):早朝のメトロ・セブ
8月11日(月):サント ニーニョ教会
8月11日(月):カルボン・マーケット
8月11日(月):お友だちが出来たよ
8月11日(月):オスメニアサークル近辺で夕食
8月12日(火):アヤラモール(セブ)
8月12日(火):世界の辺鄙な床屋で髪を切る(セブ島)
8月12日(火):妖しい路地好き(セブ・フェンテオスメニャサークル)
8月13日(水):セブからマニラへ移動
8月13日(水):イントラムロス(メトロマニラの旧市街)
8月13日(水):旧市街で夕食(イントラムロス)
8月13日(水):夜の街を探検
8月14日(木):チャイナタウンに行く
8月14日(木):アヤラセンター(マニラ)
8月14日(木):カレー食って打ち上げ(マニラ)
8月15日(金):さらばフィリピン