経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
Xデザイン学校2018 ベーシックコース#02 ビジネスインタビュー

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 6月16日(土)、第2回目の講座。

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 今回は株式会社ニコンさまのご協力で、ビジネスインタビューのトレーニング。

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 まず、私がニコンさまの現状のビジネスモデル(As-Is)をインタビューし、受講メンバーが3年後のビジネスモデル(To-Be)をキャンバスに記述する。

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 ニコン・デザイン部の方々が、テーブルを回って各チームの質問に答えて下さっています。

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 ここで各チームが陥っていることは。

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 As-Is(現状)で、株式会社ニコンのビジネスモデルを聴き、こりゃあそろそろゲームチェンジの準備をした方がいいよねという事は分かっていたはずだが。。

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 株式会社ニコンのゲームチェンジした3年後(To-Be)のビジネスモデルを書いたチームがいなかった。w

 いつのまにかレイヤーがいくつも下がっちゃうんですよね。

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 まずは、その企業が「何をもって社会に貢献して如何に尊敬され、現代に必要とされる企業となるか。」というブランドを定義しないといけない。

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 割と小さめのプロジェクトの話が多く。

 しかも、ニコンが営々と築いてきたアセットには殆ど手を付けていない、参入障壁の低いプランだ。

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 しかも「そのアイディアって儲かりそうですか?」と聞くと「う〜ん」みたいな。w

 意外と日常的は、こういう仕事していないんですね。

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 よく、「上司やクライアントがUXやデザイン思考を取り入れるのに反対なんですよね。」とおっしゃる方がいるけど、これじゃ怖くて任せられないよ〜。w

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 ワークショップ形式に慣れていないと、ついついクリティカルシンキングにいたる前に、民主的に当たり障りのない答えを出しちゃうのかも。ww

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 但し、これを一つのユーザーリサーチだと思って見てみると。

 ニコンさんには2つのインサイトを持って帰って貰えたようだ。

 ・一つのチームからも「高度な光学機械製造技術」を必要とする提案が無かった

 ・「カメラを持たないで済む」というような提案が複数出た

 これは、30代前後(デジタルネイティブ)の日本人の平均的感覚なのだろう。

 結構大掛かりなフォーカスグループインタビューやったようなもので、弊社はニコンさんに500万円は請求出来た気がする。wwP1060700.JPG

 受講生側のビジネスインタビューのリフレクションとしては。

 ・企業のブランドを定義・再定義すること

 ・調査はレイヤーを上げないと近視眼的になる
 ・お金の流れを常に考える
 失敗とは「その方法では上手くいかないということが一つ分かった」ことだ。
 次は、もう少しうまくやろう。w

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 最後にオブザーバー参加して頂いたHENKAの宇田川さんが、僕も考えましたと発表。

 流石!現役コンサルタントはまず最初にニコンを「カメラ屋」から「残す屋」「光屋」へと定義をし直した。

 そこから、2つのビジネスモデルを提案して下さった。

 それなんだよな〜。

 例えば、富士フィルムが「フィルム屋」から「化学技術メーカー」に定義を変えたように。

 最近でいえばトヨタが「自動車屋」から「移動のサービス産業」に変化するように。

 企業は次の時代に向けて、その定義を変えて行かなくてはならない。

 デザインシンカーは、企業の現状を聴きながら、その問題と資産を再定義して「要するに御社はこういうサービス産業に変身しなくてはいけないんですよね?」と提案しなくては商売にならん。ww

 

◇Xデザイン学校2018 ベーシックコース・アーカイブ

05月19日(土):#01ブートキャンプ

06月16日(土):#02ビジネスインタビュー

posted by アサノ | 07:12 | Xデザイン研究所 | comments(0) | trackbacks(0) |
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