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ブリコラージュ

 吉橋先生のブログにハーバード・ビジネス・レビュー別冊に「ブリコラージュ」とは何か:東京大学大学院 教授 小林康夫という記事が載っていると書いてあった。
 私はまだ読んでないのですが、丁度学校で「ブリコラージュ」について話したばかりなので、書いてみます。

 ブリコラージュとはフランス語で「器用仕事」という意味。日本では「日曜大工」みたいな訳し方をされているが、レヴィ=ストロースは、既にあるものを寄せ集めて、本来の用途とは違う別の用途のものを作り出す機知や創造性のことだ言った。
 また、そのブリコラージュをする人のことをブリコルールと呼び、設計が手戻りした時に、いつか何かの役に立つとおもって集めておいた道具と素材を、その変更に応じて組み立てていける職人だという。
 まさに現代の情報システムを構築する場合のアジャイル開発の事を言っているようだ。

 学校で話した話は、「いつか何かの役に立つとおもって集めておいた道具と素材を」というところが大切で。今君達の学びとは「今は役に立たないかもしれないが、いつかきっと何かの役に立つだろう」という予感において成立していることを忘れてはいけないという話だ。
 「今すぐ役に立つ」実学というのは、実は将来においてまったく役に立たないことの方が多いものなのだ。
 将来君達が直面する問題のほとんどが、過去にだれかが経験したものではなく、また専門的な解決方法すら考えられていないものの方が多いはずだ。教科書に答えは載っていないのである。
 その時に、君達はそれまで「きっと何かの役に立つとおもって集めておいた道具と素材を」をエンジニアリングして解決策を編み出さねばならない。それを「ブリコラージュ」という。道具と素材といってもプロダクツとは限らず、思考法や手法でもある。

 我々が思っているほど、降りかかる諸問題を解決する専門的な知識や技術など存在しない。自らブリコラージュを持って解決に立ち向かうしか手は無いものだ。その覚悟をした者だけに問題の解決はある。

◇内田樹先生も同じようなことを書いておられる:ブリコルールの心得

posted by アサノ | 00:31 | 情報デザイン 用語集 | comments(0) | trackbacks(0) |
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