九份からバスで基隆(キールン)の街に降りてきた。空はすっかり晴れ渡っていた。
基隆は日本統治時代から栄えた台湾北端の港町である。ここから船に乗れば沖縄まで目と鼻の先。
左上の山腹にキールンの文字が。
客船で那覇まで14時間だそうだ。以前韓国釜山まで福岡から遣唐使の道程を水中翼船で行ったことがあるが、そういう海外旅行もスケール感を知るためには良さそう。
ちなみに稚内→サハリンは5時間半だそうだ。それは行ってみたい。
街をふらふら歩いていると、よさげな路地裏を発見。
鶏を捌いている店は見たことがあるが、まだ生きてる羽根の生えた鶏を扱っているのは初めて見た。
市場発見。今日は日曜日なのでお休みしている店多数。
こういうローカルな市場は「市場好き」の血を騒がせる。
市場の隅っこには必ずある食堂。これは世界共通の市場の文法どおりだ。
市場のマスコット?も物憂げ・・・・。
港町くさい路地裏。いいね〜。
お腹がすいたので、人がたかっている店を発見。
「廣味香排骨店」という名前。
焼き豚とか焼き鴨をご飯に乗せてくれるお店のようだ。手前の大鍋はおかわり自由の白湯スープ。
便當のテイクアウトも多いようで繁盛店らしい。
僕が頼んだのは「三寶飯」。三種類の焼き肉が乗っている。
何を頼んで良いか分からないときはこれにすることにしている。たいていの場合は焼き鴨・焼き豚・煮た鶏の三種類。
白湯スープとピーマン・レモン・青唐辛子を醤油で漬けた薬味を乗せていただく。
美味かったな〜。75元だったけど、昨日の高級小籠包よりも幸せ感は高い。(笑)
港町の風情漂う街を散歩。
古い街と新しいビルのコントラスト。
物事は極端よりも折衷や対比が良い。
港から少し離れた若者街に移動。こちらは人通りが多い。
暑いのでかき氷を食べることにした。
「3兄弟」という店だが西門町にもあったからチェーンなのでしょう。
何を頼んで良いか分からない時は「総合水果雪花冰」というなんでも乗っているものを注文。
マンゴーかき氷も良いが、イチゴ・キゥイなどが乗って練乳がたっぷり。
日本ではかき氷なんか食べない私がぺロりと食べてしまった。120元
涼しくなったので、さらに歩いて基隆夜市の通りに到着。
昼間から凄い人出。そうか今日は日曜日だ。
台北に来たら有名な士林夜市に行くより、ちょっと足を延ばしてこの基隆に来るのも手かと思った。
ここ1年間で中国・韓国・台湾に来たが、もの凄い勢いで日本化が進んでいる印象。
どこの大都会に行ってもミニ東京化しているので、何も面白くない。
海外に行ったら、田舎に行くのが面白い。
おお、これ何だ?サナギ・・・
焼きそば25元は安い!
夜市の中に大きな廟があった。
こういう民間の商いと信仰が結びついているのはいいよね。
日本でも浅草の浅草寺とか。
関帝さまだろうか?怖いお顔。
基隆は良い。観光地九份よりも全然良かった。港町を見たいなら、高雄よりも近くて狭い範囲に見所が集中している基隆に来るとよい。
私は名所旧跡よりも、地元庶民の日々の営みに参加するのが好きなのだろう。
これぞエスノグラフィでいうところの参与観察の醍醐味である。興味があるのは、そのローカルな社会システムやルールだ。
◇2010年夏 台湾旅行 アーカイブ
8月17日番外編 スクーター少女
8月17日12日目帰国
8月16日11日目故宮と林森北路
8月15日10日目宜蘭経由台北
8月14日9日目 花蓮散歩
8月14日9日目 花東公路(海線)
8月14日9日目 市場好き 台東市中央市場
8月13日8日目 台東夜遊び編
8月13日8日目 台湾で一番遠い町台東で床屋に行く
8月12日7日目 高雄散歩
8月12日7日目 国立成功大学
8月11日6日目 怪しい路地好き(台南赤崁東路)
8月11日6日目 台南散歩
8月11日6日目 台湾の中の異国(3)安平
8月11日6日目 北回帰線の街嘉義
8月10日5日目 台湾第3の都市台中
8月10日5日目 1日2000元の台湾一周旅行 路地の街鹿港
8月9日 4日目 迪化街と寧夏路夜市
8月9日 4日目 台湾の中の異国(2)天母
8月9日 4日目 台湾の中の異国(1)淡水
8月8日 3日目 港街基隆(キールン)
8月8日 3日目 小雨の九份
8月7日 2日目 夜の街林森北路
8月7日 2日目 鄭州路牛肉麺ストリート
8月6日 初日 台北到着