ボヤージュグループ HCDワークショップ 第7回 ペーパープロトタイピング
2012.06.16 Saturday
VOYAGE GROUPの研修もついに7回目、最終回です。
今夜はペーパープロトタイピング。ここまでの道のりは長いが、最後にどかん!と腹落ちするはず。
なんと幸いなことに、2日前に産技大のHCD履修プログラムでご一緒したミツエーリンクスの橋本さんが、私の講座周りの手法を構造化した図をSlidshareに載せて下さっていた。
これで見ると、今回一連の講座は赤の破線部分で、産技大の講座は青の破線のアクティングアウトの部分が多い。
企業の研修となると、やはりその部分には時間は割けないのである。
さてさて、前回書いたアクティビティシナリオとインタラクションシナリオを取り出す。
今日は余裕の時間配分であるはず。
前回書いたインタラクションシナリオから、UXフローに従って画面設計をして行く。
どんどんワイヤーフレームのペーパープロトを作成。
こっちらはアクティビティシナリオからタスクシートを作成。
今回も参加の学生石橋。もう慣れたものだ。
これがタスクシート。
ユーザーの利用状況をUXフローに従って書き表す。
表現方法は自由で、時間が無ければタスクやアクティビティシナリオのテキストでも良いし、時間があればイラストや写真でも良い。
それを壁に時系列に貼って行く。
こんな感じです。
この手法の良さは、ユーザーのアクティビティとインタラクションの検討を同時に行えることと、テストが一瞬で終わらず再現性が高いこと。
単なるインタフェースの改善だけでは無く、マルチデバイスや業務の改善などにも応用が利くこと。
おお、出来ました。
足りない情報があったらどんどん描き足そう。
そういう可塑性もある。
ストーリーボードが出来たら、まずは開発者でパイロットテスト。
タスクシートを読んで、下のワイヤーフレームを思考発話しながらウォークスルーテストしてみる。
問題があれば修正。
さあ、他のチームから被験者を連れて来て本番テストだ。
ウォークスルーテストが終わったらインタビュー。
テスト後のインタビューは「なぜ、あのような操作をしたのですか?」という云うようなことが聴けるので大切。
テストで出た問題・エラー・コメントなどをポストイットに書いて貼りつける。
必ずペルソナシートは脇に貼っておいて、被験者に声を出して読ませる。
アクティビティによっては、左端のようにインタフェースが無い箇所もある。
そういうインタフェースの行間も書くことが大切。
その部分がインタフェースに影響を与えていることもあるのだ。
いやいや初めてやったにしては、とても上手く出来ています。
ラフであるが雑では無い。ww
おお、大分問題が明らかになって来ましたね。
そうそう、どんどん書くいて貼る。
思考発話している被験者を周りから観察する。
かなりオープンにやるので、ラボなどの設備は不要。
ホワイトボードが2台ぐらいあれば実施出来る。
問題を書く、貼る。
ある程度テストが終わりポストイットが溜まったら、その前でブレスト。
或いは、翌日一人でじっくり眺めるのも可だし、3日後に改めてブレストすることも出来る。
右端の学生深井は、先日大手のWebサービス会社に内定をいただいたばかり。
なので、指令として学校でワークショップを主催すること。w
全て終わったら、リフレクションタイム。
頂いた質問紙は、後日集計して9月にあるヒューマンインタフェース学会で発表予定です。
ご協力、ありがとうございました。
HIS2012福岡:http://www.his.gr.jp/sympo/his2012.html
最終回なので、打ち上げパーティー!
今回の研修会の主催者榎本さんお薦めのお店「奄美琉球居酒屋土濱笑店」。
食べ物どれも美味しかった。今度プライベートでも来よう。
誰だ!ハブ酒を飲むのは?
おお、リブセンスの古沢嬢ではないか。
そんなに元気になってどうする、金曜日の夜。。
みなさん、全7回に渡り、お疲れさまでした。
とても素敵な会社でした。もう皆に会えないのは寂しいな。
◇2012年ボヤージュグループ HCDワークショップ アーカイブ
2月10日(金)第1回:HCD概論
2月24日(金)第2回:オブザベーションWS
3月09日(金)第3回:ユーザー評価(観察法)
3月16日(金)第4回:ユーザー評価(NE比解析)
5月11日(金)第5回:ペルソナ/シナリオ法(半構造化インタビュー)
5月25日(金)第6回:ペルソナ/シナリオ法(構造化シナリオ法)
6月08日(金)第7回:ペーパープロトタイピング