ワークショップにおけるコツの研究(7)HCDを学ぶなら調査やペルソナから入らない
2013.02.20 Wednesday
以前、論文でも書いたことがあるのだが。
◇2012年ボヤージュグループ HCDワークショップ アーカイブ
2月10日(金)第1回:HCD概論
2月24日(金)第2回:オブザベーションWS
3月09日(金)第3回:ユーザー評価(観察法)
3月16日(金)第4回:ユーザー評価(NE比解析)
5月11日(金)第5回:ペルソナ/シナリオ法(半構造化インタビュー)
5月25日(金)第6回:ペルソナ/シナリオ法(構造化シナリオ法)
6月08日(金)第7回:ペーパープロトタイピング
ある企業でHCDプロセスを1年半10数回に渡って講義とWSをしたことがある。
その時に、最終回に採ったアンケート結果がこれだ。
アクティングアウトとユーザーテストの満足度がかなり高い。
「どの手法に有用性を感じたか」という質問に対しても、ユーザーテストが圧倒的に高く、ユーザー調査やペルソナ/シナリオ法に関しては分が悪い。
この企業は、以前あるコンサル会社のペルソナWSを受けて評判が悪く、ペルソナアレルギーがあったということもあるが。。
やはり、短期間で学ぶセミナーやWSで学ぶにはユーザー調査やペルソナ/シナリオ法は敷居が高いのであろう。
結果を総合すると、HCD 手法のうち下流プロセス(特にユーザーテスト)は比較的効果が実感しやすく、またプロジェクト規模やフェーズに応じてボリュームの調整がしやすいので、インターネットサービス事業において最初に取り組むHCD 手法として適当ではないかと考えることができる。
ということで、以降は大体ユーザー評価でHCDの効果を実感してもらってから、上流の工程を学ぶようにしてもらっている。
こんな感じである。 その一方で、上流プロセス(ユーザー調査、ペルソナ/シナリオ等)は現場での負担感が高く、また効果も実感しにくかったようである。
こちらを行う場合は、社内の機運や環境が十分整ってから取り組むか、もしくはHCDに熟知したメンバーをサポートで参加させるなどの対策を施しておいた方がよいだろう。
ということで、以降は大体ユーザー評価でHCDの効果を実感してもらってから、上流の工程を学ぶようにしてもらっている。
◇2012年ボヤージュグループ HCDワークショップ アーカイブ
2月10日(金)第1回:HCD概論
2月24日(金)第2回:オブザベーションWS
3月09日(金)第3回:ユーザー評価(観察法)
3月16日(金)第4回:ユーザー評価(NE比解析)
5月11日(金)第5回:ペルソナ/シナリオ法(半構造化インタビュー)
5月25日(金)第6回:ペルソナ/シナリオ法(構造化シナリオ法)
6月08日(金)第7回:ペーパープロトタイピング
2012年9月のヒューマンインタフェース学会では、その事を報告しました。
そこで重要なのは、先にユーザー評価をやっておくと、後半に学ぶ構造化シナリオ法への導入がスムーズな事が挙げられる。
ユーザー評価の被験者が手にするタスク(アクティビティシナリオ)と、評価者が手元に持つ答え(インタラクションシナリオ)の概念の理解である。
これはとても大切なことで、日程的な問題で唯一その順番でWSが出来なかったUX静岡では惨憺たる結果になったのは反省しきりである。
◇ワークショップのコツ、アーカイブ
第01回:三種の神器
2)WS実施
第05回:シャーペン禁止
第08回:壁に向かってブレストしよう
第09回:模造紙の貼り方
第11回:コンセプトが混迷したら