経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
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ワークショップにおけるコツの研究(7)HCDを学ぶなら調査やペルソナから入らない
 以前、論文でも書いたことがあるのだが。
 ある企業でHCDプロセスを1年半10数回に渡って講義とWSをしたことがある。
 その時に、最終回に採ったアンケート結果がこれだ。
 アクティングアウトとユーザーテストの満足度がかなり高い。
 「どの手法に有用性を感じたか」という質問に対しても、ユーザーテストが圧倒的に高く、ユーザー調査やペルソナ/シナリオ法に関しては分が悪い。
 この企業は、以前あるコンサル会社のペルソナWSを受けて評判が悪く、ペルソナアレルギーがあったということもあるが。。
 やはり、短期間で学ぶセミナーやWSで学ぶにはユーザー調査やペルソナ/シナリオ法は敷居が高いのであろう。
 m社で社内研修をした時には、デビッド氏から「ユーザーテストから始めるのは上手いね。」とお褒めをいただいた。 

 結果を総合すると、HCD 手法のうち下流プロセス(特にユーザーテスト)は比較的効果が実感しやすく、またプロジェクト規模やフェーズに応じてボリュームの調整がしやすいので、インターネットサービス事業において最初に取り組むHCD 手法として適当ではないかと考えることができる。
 その一方で、上流プロセス(ユーザー調査、ペルソナ/シナリオ等)は現場での負担感が高く、また効果も実感しにくかったようである。
 こちらを行う場合は、社内の機運や環境が十分整ってから取り組むか、もしくはHCDに熟知したメンバーをサポートで参加させるなどの対策を施しておいた方がよいだろう。

 ということで、以降は大体ユーザー評価でHCDの効果を実感してもらってから、上流の工程を学ぶようにしてもらっている。
 こんな感じである。
◇2012年ボヤージュグループ HCDワークショップ アーカイブ
2月10日(金)第1回:HCD概論
2月24日(金)第2回:オブザベーションWS
3月09日(金)第3回:ユーザー評価(観察法)
3月16日(金)第4回:ユーザー評価(NE比解析)
5月11日(金)第5回:ペルソナ/シナリオ法(半構造化インタビュー)
5月25日(金)第6回:ペルソナ/シナリオ法(構造化シナリオ法)
6月08日(金)第7回:ペーパープロトタイピング
 2012年9月のヒューマンインタフェース学会では、その事を報告しました。
 そこで重要なのは、先にユーザー評価をやっておくと、後半に学ぶ構造化シナリオ法への導入がスムーズな事が挙げられる。
 ユーザー評価の被験者が手にするタスク(アクティビティシナリオ)と、評価者が手元に持つ答え(インタラクションシナリオ)の概念の理解である。
 これはとても大切なことで、日程的な問題で唯一その順番でWSが出来なかったUX静岡では惨憺たる結果になったのは反省しきりである。


◇ワークショップのコツ、アーカイブ
   第01回:三種の神器
1)WS開始時
 第02回:募集から始まるWS 
 第03回:チーム編成
 第04回:グループは内輪で組まない
2)WS実施 
 第05回:シャーペン禁止
 第09回:模造紙の貼り方
posted by アサノ | 00:14 | ワークショップのノウハウ | comments(0) | trackbacks(0) |
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