経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
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第13回情報デザインフォーラムの発表
 4月29日(火祝)、第13回情報デザインフォーラムである。
 今回のテーマは「ワークショップの原点とファシリテーション」。
 私のお題は「ワークショップのコツ」。
 以前ブログに書いたり、現在執筆中の「情報デザインのワークショップ(6月刊行予定)」でも書いているのだが。
DSC00460.JPG
 あまりノウハウっぽい事を発表してもつまらないので、最近気になっていることを話そうと思う。
 まずは、ワークショップといってもいろいろある。
 今回の話は、私たちが普段行っているUX系のワークショップの事である。
 「習えば分かる」「WSを受ければ出来るようになる」は、実は絶対的な時間の問題で難しいという話だ。
 「ティッピングポイント」で有名なグラドウェルの調査からは。
 1万時間より短い時間で、真に世界的なレベルに達した例を見つけた調査はない。 
 「練習をせずに天才的才能を発揮する人」も、「いくら練習をしても上達しない人」の両者もいなかった。のだそうである。学習には一定量の絶対的な時間が必要なのである。
 非日常的なセミナー形式のワークショップは、どんなに受けても専門的は業務や大学院生と比較すると10分の1ぐらいの時間しか学べない。
 エリクソンの研究で面白いのは、音楽学校で将来的に国際的なソリストになるような学生は18才で入学時に既に10年間8000時間のトレーニングを済ませてきているという話だ。
 入学後は、将来ソリストになる「最優秀」学生も、音楽教師になる「普通」の学生も週に50時間のトレーニングをする。なので入学時に「普通」だった学生は追いつけないというのだ。
 がむしゃらに頑張れば追いつけるだろうと思われるかもしれないが、人間は集中できる時間が限られている。
 前出のエリクソンの「最優秀」の学生達は7才から18才までの間に8000時間のトレーニングを積んだが、1日では2時間にすぎない。
 簡単にまとめちゃうと。
 学習には絶対的な量が必要であり、WS自体はその絶対量を埋めることが出来ないのである。
 学習の絶対量を持っている人が、省察としてWSを受けた場合に爆発的な効果がある。
 ワークショップ自体を目的にしてはいけないのだ。
 
 そんなこと言ったって。。と思う方もいるかと。
 もう一つ教えておくと、自分が受けるWSの講師を選ぶ場合にも「この人はその分野を1万時間はやってきているかな?」と疑ってかかると良い。ww
 特にUX系に関しては1000時間程度で初心者を脱したレベルの人が多く、基礎となる認知科学だとか文化人類学、人間中心設計の素養が無い人が多いのも事実である。
 また実務ではやったことはあるが、教育経験(体系化や教材作成を含む)が無いと、薬が病巣に届かないのと同じことになる。名選手名コーチにあらずですね。

 ということで、自分の発表内容を駆け足で書いたが、これだけだとバイアスがかかった感があってまずいかな。ww
 フォーラムの方は、懇親会には参加出来ず。
 急いで帰って、荷物を持って羽田に向かいます。
 今夜から5月8日まで「インドシナ半島バックパッキングの旅」に行って来ま〜す。w

◇情報デザインフォーラム・アーカイブ
第01回2008年06月04日:情報デザインフォーラム(千葉)
第02回2008年11月15日:エスノグラフィーと横浜ワークショップ(横浜)
第03回2009年03月27日:インタラクションデザインの未来(千葉)
第04回2009年08月31日:情報デザインフォーラム- イノベーションと教育(千葉)
第05回2010年05月01日:情報デザインとグラフィック教育(横浜)
第06回2010年09月17日:これからの情報デザインとは(千葉)
第07回2011年05月21日:災害から身を守り、情報を伝えあうためのデザイン(横浜)
第08回2011年09月23日:体験とデザイン(千葉)
第09回2012年05月04日:情報デザインのワークショップ(横浜)
第10回2012年09月16日:情報デザインのワークショップ(千葉)
第11回2013年05月06日:世界の情報デザイン(横浜)
第12回2013年09月22日:デザイン・ワークショップ(千葉)不参加
第13回2014年04月29日:ワークショップの原点とファシリテーション(渋谷)


posted by アサノ | 00:10 | Xデザインフォーラム | comments(0) | trackbacks(0) |
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