経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
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あしたのジョーの青山くんの話
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 11月21日(土)、九州産業大学経済学部に来たよ。
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 おお!今の時期はAO入試か。
 もうそういう季節なんですね。w
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 本日は、明日行われるUX Japan Forumに先だって、当日グラフィックレコーディングをする予定の学生たちのトレーニングに付き合う。
 参加しているのは会場校の九州産業大学、静岡の常葉大学、滋賀の成安造形大学の3校。
 九産大の寮に合宿しての活動らしい。w
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 実は事前にUX Japan Forumの登壇者を確認していた時に、静岡の常葉大学の学生がグラレコをすることになっていて、びっくりして事務局に問い合わせたところ。
 「いや〜、浅野先生が来るから、当然必要だと思って依頼しときました。」とか訳のわからないことを言われ。ww
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 私は彼女たちに毎月東京に来て貰って、HCD-Netセミナーでグラレコをして貰っているのだが。
 どうも、グラレコを初めて見た人は褒めたり喜んだりするのだが、それが3回4回と続くと、誰も見なくなる。
 そこで「もう少し考えなさい」と言っていたタイミングだったので、無目的に人寄せパンダ的に使って貰っては困る旨を伝えたのでした。
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 常葉大学の安武先生に問い合わせると「私が行けないので、取りやめましょうか?」とおっしゃる。
 そこでビビット来たのです。ww
 「いやいや、来させましょう。」と決めました。
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 いくら「ちょっと考えてごらん。」というのは、本人たちには分からない
 特にどこに行っても褒められるので、自分たちに足りないものに気がつかないものなのだ。
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 そこで、今回会場校になる九州産業大学の森田先生と常葉大学の安武先生にお願いして、策を講じることにしました。
 名付けて「あしたのジョー、青山くんこんにゃく戦法作戦」ww
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 ちょっと古いが、日本中の少年が熱狂した漫画に「あしたのジョー」というボクシング漫画がある。
 その中で「青山くん」というひ弱な少年が出てくるのだが。
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青山戦(少年院):
 少年院での力石戦の後、近いうちに本格的なボクシング大会があると知った段平は、突然ジョーに冷たくなり、「青びょうたん」と院生にバカにされている青山をコーチし始めます。
 段平のコーチでめきめき力をつけていった青山は選手に選ばれ、初戦で相手の主将級の選手を「こんにゃく戦法」でKOします。 
 そして次のジョーとの一戦、こんにゃく戦法にさらに磨きをかけた青山は、ジョーを固い防御と的確な攻撃で一方的に攻めます。
 しかしそこから、防御の重要性にようやく目覚めたジョーが見よう見まねで防御をやり始め、攻め手のなくなった青山は徐々に追いつめられ、ついにジョーの強打に屈します。
 試合後段平から、「青山くんをコーチしたのは、拳闘における防御の重要さを、おのれの肉体から吹き出す血ふぶきと苦痛を通してジョーに悟らせるためだった」と打ち明けられたジョーは愕然とします。
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 どういうことかというと、もう既にグラレコで名声を得て自分を見つめることが出来なくなっている常葉大生=本能的な戦闘能力でボクシングで勝ち続けるジョー。
 それに対して、まったくグラレコというのに触れたことが無いが、美大生とは違う経済学部生としての目を持っている九産大生=ひ弱だったが、ボクシングのディフェンス技術を習って強くなった青山くんという構図を作って。
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 常葉大生=あしたのジョー 
 九産大生=こんにゃく戦法の青山くん 
 浅野先生=トレーナー丹下段平 
 教えているつもりが実は学ばさせられている常葉大生に、絵に頼らないことと情報の構造化がどういうことかを分からせたい訳やね。w
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 早速、常葉大生が他校の学生にグラレコのやり方をレクチャーして、ミニワークショップを始める。
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 ところが「私たちのやり方では無く、自分たちのやり易いやり方でやって下さい。」と言ったので、九産大生はいろいろな情報の構造化を始める。w
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 今まで、美大生なのでグラフィックに頼って、情報をシーケンシャルに並べるだけを構造化だと思っていた常葉生に対して、絵とかに縛られない九産大生は情報を伝わりやすいように自由に構造化して行く。
 まるで小学生の作文と、プロの小説家の文章の比較のようだ。ww
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 更に、そこに普段から観察から成功パターンと失敗パターンを発見させるトレーニングをさせている滋賀の成安造形大生をぶち込む。w
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 この白いセーターの子は常葉生。
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 右側の指を指している二人は成安造形生。
 まったく見ているものが違って、成安はアウトプットされる前のメモやスケッチまで観察している。
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 発表会の始まり始まり。
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 美大生と違って男ばかりの経済学部。
 この年頃の男は、だいたいへらへらしているものだ。ww
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 いろいろな形で構造化を試みる九産大生。
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 まだ分かっていないのか、そろそろ分かってきたのか?
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 ここから先は各学生のブログを読んでみよう。

常葉大学

九州産業大学     

成安造形大学
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 東京で毎月10回ぐらい言っても分からなかったことが、旅に出ると2日間で分かる。
 知らない場所に行き、初めて会った人と語らうと新しい知識を得るよりは、自分の中に無造作に貯まった知識が、何らかの作用で互いに繋がりあい知の体系に変化する
 
 身近な人間の言う事は反対側の耳から抜けるので、自らリフレクションの中から発見しなければ学びにならない。
 拳闘における防御の重要さを、おのれの肉体から吹き出す血ふぶきと苦痛を通してジョーに悟らせるためだった、みたいなことだ。w

 それが教員が仕掛ける「多様な学び」だ。 人によって、それぞれブレイクスルーのポイントは違うので、その潮目を読める老漁師のような能力が教員に求められる。 

 特にこの子は絵が好きなので手間がかかったが、先生方の術中に上手くはまったようだ。ww
 また、観察とリフレクションをテーマとする成安造形大が絡んだことが、学びにピリッとした緊張感をもたらした。
 「イノベーションとは新しい出会い」だからね。
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 最後まで見届けることが出来ずに、大急ぎで天神で開かれている「全国UXコミュニティ・ミーティング」に移動。
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 日本中のUXコミュニティー代表者が集まり、現状報告と問題点のディスカッション。
 やはり、地方ほどセミナーやワークショップ開催というビジネスモデルだけでは成り立たないというのが顕著である。
 新しい枠組みが必要な時期に来ている感じだ。

◇2015年11月の福岡アーカイブ
11月20日(金):福岡入り
11月22日(日):UX JAPAN Forum 2015 福岡
11月23日(月):九産大で講義
posted by アサノ | 06:14 | セミナー・ワークショップ関連 | comments(0) | trackbacks(0) |
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