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ペーパープロトタイピング

 プロトタイピングという技法は、ソフトウェア開発や機器デザインなどで、これまでもしばしば利用されてきた。完全な製品やシステムを作り上げてしまってから問題が発見されたのでは、手戻りが大きく、開発工程に大きな影響を及ぼす可能性が高い。そのためにその「原型」を簡単に作っておいて、まずその段階で動作チェックやユーザビリティ評価を行い、徐々に完成度を上げてゆき、そのたびに動作チェックやユーザビリティ評価を行うことによってじわじわと完成品に近づけてゆくというやり方が考え出されたのだ。
 ペーパープロトタイプは、文字通り紙を使ってプロトタイプを作る。その意味では平面構成的な画面デザインに利用されることが多いが、応用範囲はそれにとどまらない。ともかく紙の上にラフなイメージを手書きで作成する。ここでラフというのが一つの大きなポイントだ。あまりきちんと書き込んでしまうと、Snyderの言っているように、人々は重要度の低い細部に注目してしまい、肝心な全体デザインについての議論が出来なくなることが多い。手書きというのももう一つのポイントで、定規を使ってしまうと完成した印象が強くなりすぎてしまうからだ。ともかくペーパープロトタイプはラフなコンセプトをラフな形で外化したものといえる。

出典:黒須教授のUser Engineering Lecture

 ゼミ生が、夏休み中もゼミ室に来て横須賀市役所のWebサイトのβ版を作る作業をしていました。もう少し実物大で作った方がいいね。ボタンを押したら、すぐ次の階層のプロトタイプを出す。それを繰り返す。

 夏休み前に作ったペルソナを基に、彼らが使うサイトの設計を、まずラフな紙ベースで検証します。意外といろいろな事が分かるものだし、議論もし易いと思います。何らかのタスクを想定して、アクティングアウトと併用してやるのも効果的です。

関連情報:
ペーパープロトによるアクティングアウト
ペーパープロトタイピングの実践
The Paper Version of the Web

□黒須正明 監訳の「ペーパープロトタイピング
posted by アサノ | 06:17 | 情報デザイン 用語集 | comments(0) | trackbacks(0) |
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