経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
ドキュメントデザイン

 ここ2日間ほど、学生が私のところに何度も企画書を持ってきては突き帰されている。私は結構書類にはうるさく、なかなかOKを出さない。

 中味も当然大切なのですが、所詮は学生の考えることですから、そこそこのものです。ですが、書き方が悪いのはいけません、一生の損です。

 学生が書くと、自分が知っていることを、書類を読む人も知っているという前提で書きます。その書類が、まったく概要を知らない人間が読んで決済されるなどということは考えてもいません。

 これは、明らかに企画という知の可視化「情報デザイン」ですよね。

 先日「ユニバーサルデザイン」ので書いた、元ソニーヒューマンインタフェースラボ統括部長の堀川美智子さんの前身は、たしかクリエイティブ本部ドキュメントデザインセンターテクニカルライティング部課長だったと思います。

 ドキュメントデザインセンターとは「取扱い説明書」を作るところなのですが、これこそ操作という情報の可視化「情報デザイン」が活かされていないと、消費者は困ってしまいます。ヒューマンインタフェースラボの統括者に、ドキュメントで鍛えられた人を配したのは慧眼ですね。

 情報デザインのスタートは、だれにでも理解できる文章からです。頑張れ学生!
posted by アサノ | 12:21 | 情報デザイン | comments(0) | trackbacks(0) |
コンピュータは、むずかしすぎて使えない!

 Visual Basicの開発者として有名な、アラン・クーパーの著書「コンピュータは、むずかしすぎて使えない!」をアマゾンのユーズドで買いました。定価2200円が1800円でした。

 なぜ、今頃ユーザビリティ技術者にとっては古典的なこの本を買ったかというと。ペルソナについてもう一度勉強しようと思ってなのです。

 典型的なユーザ像(ペルソナ)を細密に想定して、徹底的にその振る舞いの中から要求を見つけ出すという手法です。いまやっているWebサイトのインスペクションに使おうかと・・・。

 女性雑誌も同じようなエンドユーザ設定をして、企画をたてるそうですよ。

 12月12日(火)にNPO法人人間中心設計機構のセミナーがあります。

 日本アイ・ビー・エム株式会社 ユーザエクスペリエンス・デザインセンター 部長山崎 和彦さんの「人間中心設計促進のためのペルソナ手法とデザイン事例」という講義と演習があるので、行きたいなぁ〜。時間あるかな 
posted by アサノ | 13:26 | 情報デザイン 関連図書 | comments(0) | trackbacks(0) |
1時間目と2時間目の間
 僕の授業は、大体月火に集中しており、会議類もその二日に集まってます。おかげで水曜日というのが、一番落ち着いて授業準備が出来る日なのです。

 以前学校で「朝食を食べているか?」という調査をしたことがあります。結果は、欠食の全国平均約25%を大きく下回り、1年生女子などはたしか3%だったと思います。結構しっかり食べてきているなというのが印象でした。

 以前学食のおばちゃんに「休み時間にフライドポテトを売ると喜ばれるよ。」と教えてあげたら、どうも好評らしいのです。朝ごはん食べてきているのに、10時半からまた食べるのかよと思って、確かめに行ってみました。

 おお、学食のカウンターに「おにぎり100円」「調理パン100円」「フライドポテト50円」が並んでいます。しばし待っていると、1時間目終了のチャイムが鳴りました。

 本当に先を争うように学生が殺到してきて、あっという間に完売です。イメージから言うと「マイボスマイヒーローのアグネスプリン」みたい。分かる人には分かる話です。

 売れ筋は「フライドポテト」と「おにぎり」売り切れです。その上自動販売機で「ココア」とか温かい飲み物を買うのですね。

 朝ごはんしっかり食べても、まだ食べるんかい!という感じでした。レポート終り。
posted by アサノ | 11:23 | B級グルメ | comments(0) | trackbacks(0) |
新宿の北京料理

 先日、勤労感謝の日にありましたJ検作問委員会のために、大阪から出てこられた先生方の歓迎会をしたのがこのお店。

 昔から、新宿では有名な「日本人の口に合わせていない北京料理」のお店隋園別館です。別館といっても本館があるわけでなく・・・なんでも字画が良かったらしい。上海・四川の中華はどこにでもあるのですが、北方系は珍しいです。

 北の人は貧乏ですから、小麦粉をよく食べます。水餃子や名物の合菜載帽は北京ダックのように薄い小麦粉の皮に葱と甘味噌と卵野菜炒めをのせて食べます。私が瀋陽に行った時には、やはり春餅(チュンビン)という薄い餅にいろいろなものを挟んで食べさせる店がありました。

 先生方は大変喜んで下さって、特に北京生活の長かったM先生は「昔北京で食べた味と同じだ。」と褒めてくださいました。

 新宿とはいえ大変不便な場所にありますが、美味しいしリーズナブルなので忘年会などにはお奨めです。

 腹ごなしに、日本最大のゲイ・タウン新宿2丁目をご案内して・・・。そうしたら丁度昔お馴染みさんだったフレディ・マーキュリーの命日前日だったらしく、外人が沢山いました。(後日談:献花式があったらしい)

 その後、新宿ゴールデン街に行き「日本冒険小説協会」の事務所も兼ねるボロボロのバー「深夜+1」に行ってハードボイルドにバーボンを飲み。

 歌舞伎町の、中国マフィアの巣窟「風林会館」近辺を散策。ホストクラブの看板を見ながら、ツアー終了となりました。

 ああ、面白かった。大阪の先生達はどこをどう歩いたか、憶えてないだろうなぁ。

隋園別館
http://www.zuienbekkan.co.jp/
posted by アサノ | 16:38 | B級グルメ | comments(0) | trackbacks(0) |
ユニバーサルデザインの7原則
 昨日の授業で、なぜ情報デザインが必要になったか>ユーザ工学はなぜ必要かという話をしました。その背景として「情報過多社会」「ユビキタス社会」の到来はなんとなく理解できたようですが。「少子高齢化社会」は学生には実感が無かったみたいですね。

 良い機会なので、ユニバーサルデザインについて、少しだけ話しましょう。当然万人に「使い易い」「分かり易い」を目指すユニバーサルデザインは、目指すところは情報デザインと同じです。

 私は情報デザインという言葉が一般的ではない時代には、いろいろな場所で話す時に「情報のユニバーサルデザイン」と言っていました。その方が理解し易かったようです。

ユニバーサルデザイン

 健常者にも社会的弱者にも、誰にでも出来る限り利用可能なデザイン。それに対して、ある固有の障害に合わせた特殊解をバリアフリーと呼ぶ。

 重たい荷物を持った人、車椅子に乗った人、元気な子供、疲れた中年、だれでも階段よりエレベータに乗りますよね。これがユニバーサルデザイン。

ユニバーサルデザインの7原則

原則1:誰にでも公平に利用できること
原則2:使う上で自由度が高いこと
原則3:使い方が簡単ですぐわかること
原則4:必要な情報がすぐに理解できること
原則5:うっかりミスや危険につながらないデザインであること
原則6:無理な姿勢をとることなく,少ない力でも楽に使用できること
原則7:アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること

 先日あるお仕事でご一緒させていただいた、元ソニーヒューマンインタフェースラボ統括部長の堀川美智子さん達が訳したものです。

ユニバーサルデザイン・ネットくまもと
http://www.pref.kumamoto.jp/ud/htm/4-1udroommanabu/rule/7gensoku.html
ユニバーサルデザインの概念について大変分かり易く書かれたサイトです。
posted by アサノ | 09:10 | 情報デザイン 用語集 | comments(0) | trackbacks(0) |
褒め下手
 今週から1年生の授業を2年生に手伝ってもらうので、それに関連した話をします。最近の教師は、「褒めるのが下手」だと言われています。

 本当にそうかなぁ〜。

 アメリカの自動車会社で、ある実験をしました。3つのチームを作って、それぞれ違った環境の中で単純作業をさせました。

・Aチームは褒めまくる
・Bチームはガンガン叱る
・Cチームには何も言わない

 結果はどうなったと思います?

 一番作業効率が良かったのは、ガンガン叱られたBチームだったそうです。ただし、徐々に褒められていたAチームが最後にはBチームを追い越したそうですが。

 最も駄目だったのが、何も言われなかったCチームだったとのことで、やはりコミュニケーションの強弱はあっても、ほったらかしが一番いけない訳ですね。

 最近の先生は、褒めることが下手なのではなく、叱りもしない、何も言わない人が多いのでは?

 きちんと叱れない人は、褒めるのも下手です。ゆるいカーブが投げられるピッチャーは、ストレートも速く見せられるのです。

 授業補助の2年生、頑張ってください!
posted by アサノ | 14:58 | 日記 | comments(2) | trackbacks(0) |
2年生のプレゼン

 1年生のインタフェース概論の授業も、本日から新しい課題が始まります。後半はプロトコル分析をやりますので、2年生に手伝ってもらうのが恒例になっています。

 本日は顔合わせを兼ねて、彼らが今週末にクリエイティブフェスタ横浜で発表する予定の作品とPPTをプレゼンしてもらいました。

 1年経つと、こんな作品が作れるようになるんですよ。 少しでも尊敬してくれれば、授業補助もやり易いでしょう。
posted by アサノ | 14:30 | 情報デザイン 授業事例 | comments(0) | trackbacks(0) |
コンピュータへの命令入力
 コンピュータへ命令を入力する方法として、大きく分けると4種類ある。「コマンド入力」「メニューを選ぶ」「アイコンを選ぶGUI」「音声入力などの身体的なもの」である。

 昔のコンピュータは、全てコマンド(命令文)をキーボードで入力してきました。一番の欠点は、命令文を暗記していなくてはならないので、一部のプロフェッショナルしかコンピュータを扱えなかったことです。今じゃUNIXぐらいですか・・・。

 メニューを選ぶというのは、コマンド入力が命令文を全て憶えている「再生」であるのに対して、一通り見せて選ばせるという「再認」という記憶負荷を軽減する方法です。これでかなりコンピュータのマンアンドマシンインタフェースは楽になりました。

 更に進んだのがGUIと言って起動するシステムをメタファしたアイコンを選ぶことで、直感的にコンピュータを操作できるようになってきました。MacやWindows95あたりからですかね。

 最後に来るのが、身体的な命令入力で、代表的なものが音声入力ですが、最近出たニンテンドーのWiiなどはかなり凄いですよね。

 このコンピュータへの命令入力の進化は、人間の発育過程の逆だという説があります。


 大人は文章が書けるから「コマンド入力」ができる。
 子供はまだ文章は書けないけれど絵でなにか表すでしょう。これは「GUI」ですよね。
 赤ちゃんのコミュニケーション手段は、泣いたり暴れたりすることなので「身体的」です。

 最終的な段階では、人間が何も意図しなくともコンピュータが勝手に動いてくれるというユビキタス社会ということでしょうか。
posted by アサノ | 12:13 | 情報デザイン | comments(0) | trackbacks(0) |
J検作問委員会

 勤労感謝の日は、一日中市ヶ谷のお堀端にあるホテルに缶詰になり、J検情報デザイン試験の作問に明け暮れました。

 いや〜、大変だったけど、各分野のチームが一堂に会すことが出来るのは休日だけですものね。大阪のチームも、昨夜から東京入りして集合しました。前回行われたモニター試験よりも、かなり作り込まれた良い問題が出来てきていますよ。

 普段は会えない大阪のメンバーと会えて、議論が出来るだけでも有意義です。尚且つ、昨夜はディープな新宿をご案内しました。デジカメ忘れたので、今回は映像なしです。怪しい・・・・。
posted by アサノ | 21:32 | 情報デザイン | comments(0) | trackbacks(1) |
新横浜の秋

 朝晩が涼しくなってきましたね。今朝、通勤途中の景色がきれいなので写真を撮りました。

 学校の裏手には烏山川という川がありまして、それに沿って大倉山まで遊歩道が続いています。デッサンの授業でよくスケッチ行く場所です。落ち葉がきれいで、まるでヨーロッパの公園みたいですね。

 写真に写っている車が、黄色いフィアットかなんかだったらかっこ良かったのに。

 そうそう、NPO法人人間中心設計機構評議委員尾上晏義さんのインターソフトもこの近くでしたね。意外と新横浜は、ユーザ評価関連の産業集積地なんですよ。法政大学の原田悦子先生も自転車で走っているとこ見たことあるし。

株式会社インターソフト
http://www.inter-soft.jp/index.html
posted by アサノ | 08:45 | 日記 | comments(0) | trackbacks(0) |
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