経験デザインとエスノグラフィを語る私的なブログ
出張スタイル(靴2)

 連休中の都内は空いている。道路も、いつもいっぱいの路上駐車帯もがらがらです。

 代官山に妻と直しに出した靴を取りに行き、ついでにもう2足靴底を張り替えてもらうようにお願いしてきた。我が家が休日に行く街は大抵銀座か代官山です。他の街のような雑然とした感じが無いのが良いのでしょう。そういう意味では、自由ヶ丘は以前と比べると随分と若者向けの街に変りましたね。

 私と妻の愛用革靴は、ドイツのコンフォートシューズの「トリッペン」。ちょっと幅広めで、履いていてものすごく楽です。10年以上前に履いてから、それ以来靴のことで悩んだことはありません。

 私の足って、幅は広くないのですが、甲が高くて足首が前よりについてます。かかとが長いから靴擦れにもなりやすい。何度もオーダーで靴を作ったから、自分の足は良く知っているのですが、なかなか良い靴にめぐり合いませんでした。

 そこでスニーカーばかり履いていたのですが、この靴に出会ってからは悩み解消(どこかで聞いたフレーズだ)です。しかも今履いている靴は全て靴底を張り替えながら7〜10年は使っています。

 楽で長持ちするから良いというわけでもなくて、多少はおしゃれでもあります。デザイナーではヨウジヤマモトがショーに使ったりしてますから。

 写真の靴は、孔が沢山空いているので、長時間飛行機や新幹線に乗っていても蒸れません。これからの季節には最適。

 人は年をとると、一生付き合うメーカーやお店を探すと言いますが・・・。私にとって靴は、ビジネスシューズはトリッペン、カジュアルシューズはビルケンシュトック、スニーカーはニューバランスでほぼ完了ですね。若い頃のようにキョロキョロしなくて良くなり、気が楽です。
posted by アサノ | 17:01 | 道具好き | comments(0) | trackbacks(0) |
やってみなきゃわからない
 先週末に母親を介護老人保健施設のショートステイの面接に連れて行きました。

 かれこれ2年前に脳梗塞で倒れて以来、自宅介護をしていたのですが、狭い家の中ではいろいろと気疲れもするのでしょう。めずらしく「見てみたい。」というので、以前リハビリの学校の先生に紹介してもらった施設にドライブがてら行って来ました。

 以前は「そんなところ!(怒)」みたいな感じだったのですが、一度行ってみると少しは拒絶感が無くなるのでしょう。「もう少し近いところを探してみよう。」などと話すようになりました。

 話は変わって、最近面接した就職活動に積極的ではない学生も「迷っていて、何を受けたらいいかわからないんです。」と言います。

「じゃ何になりたいの?」と聞くと。
「イラストで食べて行きたいけど、大変そうだし。だったらグラフィックデザイナーかDTPオペレーター・・・。」なんて言います。
「それじゃそのうちどれでもいいから受けてごらんよ。」
「でも受かっちゃったら、そこにいかなくちゃいけないのでしょう・・・。」
「・・・・・・」

 私の生き方は、迷ったら全て試してみるということです。やってみて初めて物差しが手に入り評価できるからです。やってみないのに失敗した後のこと考えてもしょうがないじゃないですか。
 だから、怪しいものほど早めに試します。いつまでも選択肢に入っていたら気持ち悪いものね。

 その学生には「DTP会社に2週間インターンで行ってきなさい。」と放り込んでしまいました。これで、1本物差しが手に入れば御の字だよね〜。
posted by アサノ | 07:54 | 日記 | comments(0) | trackbacks(0) |
出張スタイル(キャリーバッグ)

 最近TUMIのバッグが重いなと思っていたら、ゲーム科の学生が小型のキャスター付きキャリーバッグをガラガラ引っ張っていました。

 「あれはいいな♪」とカバン好きの血が騒ぎ、探したらドイツのRIMOWA社製のもので丁度良い大きさのものがあった。少し大きいアタッシュケースぐらいの大きさで、見た目よりも軽い。

 ポリカーボネイト製の奴は、イマイチ安っぽそうだったので敬遠していたが、このくらいの大きさなら許容範囲でしょう。
 航空機の国内線も持ち込みも可だし、日帰りから2,3泊まで使えそうなので気に入ってます。

 RIMOWA社のキャリーバッグは、ジュラルミン製のものが有名で。私も大きいものは2つ持っていますが、最近はあまり出番が無い。大荷物を持って旅に出る時代でも無くなったのでしょうか。
posted by アサノ | 03:08 | 道具好き | comments(0) | trackbacks(0) |
経験デザイン、はじめました!
 今朝ログを見ていたら専修大学上平先生のところからのアクセスがあり、「なんだろう?」とのぞきに行ってみました。

他大学の活動が見えるということ。

 タマビの吉橋先生のところの3年生が「経験デザイン、はじめました!」という、ゼミ活動のブログを立ち上げたということから、他の学校や研究室の活動がブログを通じて見れるというのはお互いの刺激になるという話でした。

 丁度私も、うちの学生がインスパイアされるかなと期待して、時々チェックするようにリンクを張らせていただいたばかりでしたので「そうだよね〜。」と思うことしきりです。

 情報デザイン教育というものは、別にお上が「やれ〜!」と号令をかけた訳でもなく、もの凄い補助金がついている訳でもなく・・・。各校の先生達が、本当に手作りで立ち上げてきました。

 2000年前後あたりから、ムサビ(現はこだて未来大)の寺沢先生やムサコウの小池先生達がWebで活動を公開するようになり、ほぼ同時期に研究室が発足した私のところでも、大いに影響を受け現在までのモチベーションとなってきたわけです。

 最近になって、頑張っておられる先生方がどんどんブログで公開されるようになってきたので、常に他の学校がリアルタイムで何をやっているのか分かるようになってきました。これって本当にブログが実現した、Web2.0の集団知ですね。

 そこで、他の大学の取り組みを見ていると、3年からゼミに所属して、場合によっては修士までいてくれるので、研究や経験の継承がスムーズに行われていて羨ましい。

 本学のように大学院大学があるのに、学部にあたる部分は3年制ですから、バランス悪いよね。早く4年制の学科を作らないと、折角積み上げ始めたものが継承されなくなってしまう。

 そういえば、うちの3年生の高校時代の友人が、今年小池研に入ったそうです。そのうち学会でも会うことがあるでしょう。楽しみですね。
posted by アサノ | 07:50 | 情報デザイン | comments(0) | trackbacks(0) |
80周年記念式典と内覧会

 26日(木)本学園の80周年記念式典と東戸塚の新しい保育学校の内覧会が同時に行われました。

 設備は当然全て新品。うらやましいなぁ〜。

 学生達がピアノの授業をお披露目。造形の授業よりは、おとなしくやってます。

 夕方より地下の体育館に松沢神奈川県知事他500名のご来賓にご出席たまわり、記念式典と感謝の会をとりおこないました。大盛況でしたよ。

 お疲れさまでした・・・。
posted by アサノ | 04:41 | 日記 | comments(0) | trackbacks(0) |
バンビ〜ノ!
 最近水曜夜10時からの松潤主演のTVドラマ「バンビ〜ノ!」に家族全員はまっている。

 妻と娘は「花男」の続きで見ているようだが、僕にとっては全然別の意味で面白い。地方から出てきた男の子が、東京のイタリア料理店でしごかれながら修業する話だけど。どのような仕事にも通じる厳しさや取り組み方が描かれている。

 昨夜の放送でも市村正親扮するレストランのオーナーシェフが、くじけて逃げ出しそうな主人公に「逃げないのも才能のうちだ。」「ここにいる人間は皆逃げなかった奴だけだ。」と言うシーンなんかはしびれたね。

 我がゼミでも制作がきつくなると、毎年現実逃避したくなる学生が必ず現れる。沢山仕事があるというよりも、下級生をまとめるとか、被験者を集めるなどのような人に関わることが原因になる場合が多い。うちが特にキツイという説が主流ではある・・・が。

 元々対人的な折衝能力に長けている人間の集まりではないのだけれども、人生のどこかで必ず乗り越えなくてはいけないことなのだが・・・。ある日突然今までやっていたことを全て放り出して、人間関係をリセットしようとする。それでいいのか!

 私も中学生の頃から何度も「もうダメ!」という時はあったが、幸いに投げ出さずにやってこれた。なぜかといえば、残ったメンバーがそれまで背負い込むことになるからだ。自分が楽になっても、結局はいままでの仲間の負担が増えるだけなのだ。

 ゼミの中でも、全員がいっぱいいっぱいでやっている時に分担した仕事を投げだされると、本当に泣きたくなるそうだ。当たり前だよね。以前は研究室に「働きマン」の拡大コピーが置いてあった。

 学生は学生なりに「プロとは」ということを体験しているのだなぁ。

 最後まで頑張り通した学生達と卒業式を迎えた時の達成感は・・・もう最高!まさに戦友って感じですね。
posted by アサノ | 08:22 | 日記 | comments(3) | trackbacks(0) |
保育学校のパラドックス
 保育の学校で授業をしていると「楽しそうですね〜。」とか「可愛いでしょう。」などとよく言われるが・・・。本校の授業の3倍疲れるし、子供に教えているのではなく、子供を教える予定の学生に教えているのです。

 プロになるつもりの人間に高度なことを教えるのは楽ですが。プロになる気の無い人間に基本的なことを教えるほど大変なことはないのですよ。

 プロトコル分析を教えるのは簡単だけど、クシャクシャ恐竜描かせるのは至難の技です。

 センスも良いし、素直ないい子が多いのだけれども・・・。今後先輩達に「このくらいやったら、素晴らしい保育士になれた」みたいなメンターが沢山出てくると、モチベーションも上がってくるのでしょう。

 ただ、保育の学校には創成期の熱気がある。毎回行くと「どうやろう。」とか「あの子をどうしよう。」と先生方が集まって頻繁に議論をする良い雰囲気があります。

 週に一度は、自分の学校以外にも行って、違う文化を見聞きするのは良いことですね。常に自分がやっていることが全てだと思ってはいけない。
posted by アサノ | 18:53 | 保育の授業 | comments(1) | trackbacks(0) |
第3回 鯉のぼりを作る

 そろそろこどもの日も近づいて来たので、鯉のぼりを作ることにしました。

 まずは、手にペタペタ絵具を塗り、紙に手形を押す。くすぐったいのか、手に色を塗るのが楽しいのか、クラス中大騒ぎとなる。

 手形が乾くまでに、大急ぎで菖蒲とあやめを色紙で制作。

 新聞紙の鯉に手形の鱗を貼り付け、目玉をつければ完成です。元気な鯉のぼりが完成しました。地面には菖蒲やあやめが咲き乱れます。

 学生は「スゲ〜面白かった。」だそうです。

 こっちは疲れたよ・・・。
posted by アサノ | 18:38 | 保育の授業 | comments(2) | trackbacks(0) |
ペルソナ/シナリオ法

 以前に「ゴム製ユーザ」のところで話した「ペルソナ」について、そういえばきちんと書いていませんでした。

 ペルソナは、1980年代にマイクロソフト社のアラン・クーパーによってVisual BASICの開発に用いられた、ユーザ情報表現の手法です。

 後にアラン・クーパーが書いた「コンピュータは、むずかしすぎて使えない!」で紹介され世に広まりました。

 ペルソナとは、マーケティングから起こされたデータを基に、仔細に作り上げられた仮想のユーザ像です。

 開発チームの中で、曖昧なユーザ像によって製品やサービスのベクトルがぶれるのを防ぎ、認識の共通化に効果を現します。曖昧なユーザ像は往々にして開発者にすり替えられ、シーズ志向の開発になり易いのです。

 本ゼミでも取り入れており、ほとんどの開発には使用している。というか、使い出すとやめられなくなるぐらい、効果的です。

 大まかに、作り方を示すと。

・名前をつける。会議中はもう一人出席者がいる感じ。
・写真を使う。証明書用ではなくその人らしい仕草のスナップ。
・マーケティングで出ないデータは、ステレオタイプを利用する。
・キャストという、ステークホルダーを数名作る。
・最終ゴールを明確にする。

 このゴール(ユーザゴール)を達成する過程をシナリオ状に書き、ペルソナが100%満足できるように製品やサービスを開発することを「ペルソナ/シナリオ法」と呼びます。

 Webコンサルタント等の方々がかなり難しい「ペルソナ論」を語りますが。こちらのブログは、非常に本質を突いていて気持ちが良い。これよりもっと詳しく知りたければ、IBMの山崎和彦さんに聞いてください。

DESIGN IT! w/LOVE
http://gitanez.seesaa.net/article/36464072.html
posted by アサノ | 18:09 | 情報デザイン 用語集 | comments(0) | trackbacks(0) |
ペルソナ戦略

 ダイアモンド社から今年の3月15日に出た「ペルソナ戦略ーマーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする」を買った。

 最近うちのゼミでは企業さんや、自治体さんのお仕事では必ずペルソナを使うようにしています。学生達も今では「ペルソナが決まらないと、なんだか気持ちが落ち着かない。」と言うようにまでなってきました。

 ペルソナは、仕事をしている中で「いまひとつ共通認識がもてないな〜。」と思っていた時に、抜群の効力を発揮します。Webの企画を提案する際などは、クライアントの了解もとり易いですね。

 この本は「日本初のペルソナによる顧客視点のテキスト」と謳っており、アラン・クーパー以外あまり参考図書の無いペルソナ作成の手引としては、待ち望まれた本ではないでしょうか。

 ただし私の感覚としてペルソナは、あまり「顧客志向」のツールとして仔細に使うよりは、ソフトやWebのユーザ情報の表現にバリバリ使って、皆が慣れることが大切かと思っているのですが・・・。

 デザイナーにも必要ですが、是非ソフトウェア開発をされる方にじっくり読んでいただきたいと思います。

ペルソナデザインドットネット
http://www.personadesign.net/index.html
posted by アサノ | 13:24 | 情報デザイン 関連図書 | comments(0) | trackbacks(0) |
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