3月14日(土)の夜、UX福岡終了後に新飯塚に到着。
特急で来たので、博多駅から約30分ぐらいでした。
夜道を歩いて、飯塚の中心街へ向かう。
昔、筑豊で取れた石炭を小倉まで船で運んだ、遠賀川の橋を渡る。
ホテルに荷物を置いて、夜の街をフィールドワーク。
今回は「平成25年度補正予算創業支援事業者補助金」に係る「ICT・ものづくりセミナー」事業の一環での講師をさせて頂いているので、その予備調査です。やはり百聞は一見にしかずである。
夜の街を見ると、お店のラインナップや酔って歩く人たちでその街の品格や文化のレベルが分かる。
ぐるぐる観察した後は、暇そうな寂れたスナックに入ってママさんにインタビュー。
確か今日は、私の誕生日だった。なんという過ごし方だ。ww
フィールドワークは、昼間に行ったのでは生活者は外に出ていないので。
夜討ち朝駆けが基本ですね。w
おはようございます。
3月15日(日)の朝です。
長崎街道沿いには多くのお菓子屋さんがあるそうで、飯塚にも「
銘菓ひよこ」や「
千鳥饅頭のチロリアン」などがある。w
昨夜酔客でごったがえしていた歓楽街を歩く。
こだわりの割烹やオーセンティックなバーとかワインバーは無い。
酒を文化として楽しむのでは無く、快楽の友としている街の匂いがする。
こういう場所は、城下町や商業で繁栄した街には無く、漁業や工業などの一次産業(採取・生産)や二次産業(製造)で栄えた土地に多い。
もう10時を過ぎているのに、酔っぱらって徘徊する若者たち。w
観客は当時筑豊地域の中心産業であった石炭炭鉱の労働者とその家族が中心で、大衆演劇や歌手の公演などで賑わった。
名所旧跡には興味は無いが、市井の人々の息吹が聴こえるような場所は好きだ。
興行をめぐって、地元のやくざと小倉の興行師とかの抗争があったのでしょうか?
今回は、来る時の飛行機の中で五木寛之の「
青春の門(筑豊編)」を読んで予備知識を仕込んで来たのだが。w
小道具。。
二階の桟敷席から一階を望む。
外に出て、アーケードの商店街に入る。
飯塚にはいくつかの商店街があり、市民の生活はそこに集中している。
街を知るには朝市場に行くのが良いと思っている。
その街の消費力が分かるのだ。(2014年夏フィリピンメトロセブ)
街のいたる場所に歴史などが書いてある。
珍しい三叉路。
これは完全にブランディングを間違っているな。ww
町おこしで気をつけなくてはいけないのは、他の地域から見たらどう映るかだ。
サービス提供側の論理と、サービスを受ける側の論理は違うのだ。
おしゃれな食事をしたい人はホルモンは食わん。w
本町商店街は長崎街道がそのままアーケードになった所だ。
こういうの脈絡(コンテキスト)が無いよね。w
本町商店街にある井筒屋デパートの向かいにある旅館。
怖いな〜、泊まれるのだろうか?
福岡銀行
黒ポスト
奥にお寺の見える路地があった。
「
じゃらん」という定食食堂や「Jalan dua」といカフェがある。
飯塚は路地が売り物という人がいるが、路地評論家の私から言わせると「先が見渡せる路地はいまいち」なのだ。
なので、路地の奥がお寺というのはポイントが高い。w
どこに行っても、子どもは僕が好き。w
苔むした石垣もポイント高し。w
飯塚の中では、この路地が一番いいな。
なぜかというと、歴史におぶさっていなくて魅力的だからかも。
交通の要所であったのだろう。
往時は栄えたんだろうな。
汽車というものの出現と、石炭から石油へのエネルギー革命が、この街の息の根を止めた。
鳥居が三つ並ぶ珍しい光景。
先ほどはさんざん「快楽を求める場所」を見てきたが、ここはさしずめ「魂を清める場所」か。
レトロな印刷屋さん。
まだやっているのだろうか?
ちょっと東京では見られない歯医者さん。
豪邸です。
ちょうどひな祭りの展示をやっていて。
凄いコレクションだ。
凄い財力だったのでしょうね。
これだけ沢山あると、ひとつだけ「
髪が伸びる人形」があっても、分からなかったりして。w
この2階の部屋は柳原白蓮の居室だったとか。
部屋や人形を見るより、ここに来ている人を見る。
面白かったのは、マレーシア人の学生グループで。
話を聞いてみると、それぞれ九州の違う大学に留学しているそうだ。
「彼は鹿児島大学」「彼女は別府大学」と。
休みの日に集まって観光に来たそうだ。
写真とは違いますが。
そのツーブロック頭の留学生に、受付のおばちゃんらが「あんた、かっこいいね〜。」とか嬌声をあげて話しかけている。
彼らも嫌そうでは無く楽しそうに話している。
たぶん、国では高齢者とそういう風な関係が出来ているのだろう。昔の日本のように。
これって何かのヒントかもしれないと思った。
ここからは、戻ってからの分析である。
知らない街を隅々まで歩いて、いろいろな人の話を聞くのは楽しい。
ちょっとだけインサイトがあったかもしれない。
◇2015年UX飯塚アーカイブ