9月14日(土)は、折り返し点を過ぎた6回目。
ある意味、今回の研修の山場である構造化シナリオ法を教える回です。
まあ、皆が苦しむのは織り込み済みなので、別段そのことを書かなくても良いので、ポイントを2つ。
一つは、ここまでやってきたユーザーインタビューやペルソナのおかげで、だいぶユーザーに寄り添って来たようです。
それはそれで良いのですが、この段階で企業側のゴールやアセットの分析が疎かになり。
その会社が持っているはずのアセット(良くも悪くも)を全く使わない、ユーザーが喜ぶ新規事業を考えているチームが多い。
スタートアップなら、そこから始めるので身軽ですが、既存のメーカーは既に多くのアセットを抱えているので、それを有効活用するビジネスが欲しい。てか、無いと死ぬ。w
今、パナソニックが福岡で実証実験している「トライアル quick」などはすごく良い例で。
なぜかと言うと、今後負のアセット化して行くだろう少し前の主力商品の部隊、テレビ・録画機・スマホ・カメラ・ホームテレフォンらの技術と生産設備を使って、次世代の無人店舗用システムのプラットフォームを目指しているからなのです。
皆のビジネス情報にはそれ無いんだよね〜。w
それって言うのは、その企業の「未来に向けてあるべき姿」。経営会議で最初に書いてあるやつ。w
二つ目は、皆さんが書くアクティビティシナリオ(ユーザーの行動)は、モノを書くのが下手だということを割り引いても、かなりまずい。w
それはなぜかと言うと、人の振る舞い(Behavior)を見る目が粗いのだ。
そのせいで、人の行動を書いているのに、まるでロボットのような効率的な操作手順のような文章になってしまっている。
要するに「雑味」が無いのだ。
実は人は同じような行動をしているようで、実はそれぞれ違うものだ。
私はワインを飲むときも、ウィスキーを飲むときも、ビールを飲むときも、コーヒーを飲むときも、何でもよい訳ではない。
例えば小説家なら「煙草を吸った」と書かないで「禁煙をしようといつも思っているのだが、やっと見つけて買えたナチュラルアメリカンスピリット ライトの封を切った。そうだこの香りには逆らえない。」と書くだろう。それがシナリオ(脚本)でありナラティブ(物語り)なのだ。
ここの違いが分からないと、UXとかを生業にするのは難しい。
私が懇親会でチェーンの居酒屋に行くのを嫌うのは、その研ぎ澄まされた雑味を感じるセンサーを鈍らせる場所には積極的に行きたくないからなのです。グルメだからじゃないのよ。w
ということで、皆さん書くのに苦労したのでは無くて、物事を見る目が粗いんです。ww
◇受講者のブログ
・石原さん:Xデザイン学校第6回:ストーリーテリング
・若林さん:連続講義が繋がる瞬間
・平井さん:第6 回 ストーリーテリング 09月14日(土)
・藤川さん:Xデザイン学校大阪分校2019ベーシックコース #06 ストーリーテリング
・美香ちゃん:19.9.14 Xデザイン学校大阪分校#06ストーリーテリング
・山縣先生:雑味の妙とシンプルの力強さ。Xデザイン学校大阪分校第6回:ストーリーテリング
・小川さん:Xデザイン学校2019ベーシックコース6回目
・松井さん:x-design 第6回目:ビジネスとユーザを繋げる
◇2019年Xデザイン学校大阪分校ベーシックコース・アーカイブ
03月02日(土):#00 ビジネスとこれからのデザイン
04月13日(土):#01 ブートキャンプ
05月11日(土):#02 オブザベーション
06月08日(土):#03 ビジネスインタビュー
07月13日(土):#04 ユーザー情報の可視化
08月03日(日):#05 ペルソナ/シナリオ法
09月14日(土):#06 ストーリーテリング
10月12日(土):#07 ペーパープロトタイピング
11月09日(土):#08 質的調査の分析
12月07日(土):#09 体験プロトタイピング
01月11日(土):#10 オズの魔法使いと成果発表